第13日目 7月20日(日)
 日本時間8時に朝食。欧州へ旅行した場合、一番おいしくない機内食と言えば「帰国便の朝食」だと私は個人的に思っているのだが・・・今回もやはりそうだった。
 時間的に最後の食事が「朝食」になるのは仕方ないのだが、旅の疲れだとか時差の関係だとか諸々が重なったところに、モワッと匂う作り置きのタマゴ料理(特にオムレツ!)が出てくるのが苦手なのかもしれない。
 そうこうしているうちに、機内は全般的にそわそわした雰囲気が漂いだす。
 この雰囲気がまた「ああもうすぐ到着するんだなー」という旅の終わりを強く感じさせる。
 旅行中の楽しかった出来事をリフレインしつつも、日本に到着すればすぐに始まる「日常生活」へ向けて頭が切り替わりっていく・・・そんな非常に気だるい気分に襲われる時間なのだ。
クロアチアのおみやげ
 10時すぎに成田へ到着した。荷物を受け取り、11時頃のリムジンバスに乗り込んだ。
 高架の高速道路から見える風景は、もはや紺碧の海でも、緑なす丘の連なりでも、オレンジ色の瓦屋根でもない。見慣れた日本の家屋が果てしなく続いている。
 次はどこに行こう。
 次はいつ行けるだろう。
 ぼんやりと流れ行く車窓の風景を眺めつつ、ほんの十数時間前には「現実」だったクロアチアが「思い出」になっていくのを感じていた。
(終)



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