京都&姫路の旅
 

2002年11月1日〜4日

桂離宮、大河内山荘、姫路城、晴明神社、二条城など


 
11月1日(金)

 「今日は6時10分の新幹線に乗るからね!(=さっさと帰らしてもらうわよ)」と朝から根回し(?)。
 もっとも、終業時間は5時20分。職場から東京駅までは5分ほど、まあ新幹線のホームまでの時間を見込んでも、15分もあれば余裕シャクシャクのはずである。
 無事、何にも引き止められることなく、5時半には会社を出ることができた。
 夕食は、新横浜から合流する母がどこぞで弁当を仕入れてくることになっていたので、列車の時間まで駅構内をフラフラ歩き回った。
 普段の通勤では東京駅は使わないので、駅構内に回転寿司があることなんて、ちーーーっとも知らなかった! かなり盛況の様子。
 新横浜で無事に母と合流し、もしゃもしゃ弁当を食べ、うつらうつらしているうちに新大阪着。単身赴任中の父のマンションへ向かう。


11月2日(土)

 目覚ましよりも早く目がさめてしまったので、出発まで時間をもてあまし気味。
 ふと思いついて、自転車こいで近所のコンビニへ。
 月曜日が祝日なので、今日は「週刊少年ジャンプ」の発売日なのであった。いい年してジャンプというのもアレなのだが、3作品ほど続きが気になる作品があるので、しばし立ち読み。ペットボトルのお茶を買って、家に戻った。

 今日は、まずは桂離宮へ。指定時間に待合所へ入り、宮内庁の職員の案内で離宮の見学。
 決して豪華ではなく、むしろ質素な感じなのだが、やはりどことなく雅やかな印象。
 庭園の木々は、少しずつ紅葉しはじめており、苔の上に散らばる赤い落ち葉の色が印象的だった。
 
 離宮を出て、嵐山に向かう。1時半ごろのトロッコ電車に予約を入れてあるのだ。
 昼食を先に済ませることにして、清涼寺の境内にある「竹仙」という湯豆腐のお店へ入った。
 ここのメニューは「湯豆腐おきまり」(3,500円)のみで、近所の有名な豆腐店「森嘉」の豆腐を使用した湯豆腐、そして季節感あふれ、見た目も鮮やかなお膳が供される。
 父がここの女将さんと知り合いなので、食後のお抹茶と生菓子をサービスしていただいた。

トロッコからの眺め(保津川)
トロッコからの眺め

 散策しながら、トロッコ嵯峨駅へと向かう。連休中だけあって、かなりの混雑。
 トロッコは嵯峨駅〜亀岡駅間を約20分ほどかけて走る。なかなかの景色。(乗車料は600円強だった)
 終点の亀岡には何もないので、そのまま折り返しトロッコで戻るか、あるいは保津川下りで嵐山まで戻るか、のどちらかである。この日はかなり冷え込んでおり、のんびり舟下りを楽しむ雰囲気でもなかったので、私たちは往復ともトロッコにした。
 ちなみに、保津川下りへの乗場へは、トロッコに合わせて連絡バスが走っている。舟下りの料金は3,900円。水量が多ければ1時間ほど、水量が少なければ2時間はかかるということだが、この日は1時間40分ほどらしかった。

 帰りはトロッコ嵐山駅で下車。通りすがりの「大河内山荘」に入った。
 ここは、時代劇俳優大河内傳次郎(1898−1962)が私財を投じてこつこつ作り上げた庭園である。桂離宮とはまた雰囲気の違う庭園をゆっくり散策した。

 その後、渡月橋に向かって歩いていたが、ちょうど京都駅行きのバスが来たのでそれに乗り込んだ。
大河内山荘

 途中の四条河原町で下車し、錦小路、新京極の「よーじや」などを冷やかしつつ、くずきりで有名な「鍵善」へ。もう6時をまわっており、お茶の時間は過ぎていたせいか、待たずに入ることができた。
 冷え切った体に、冷たいくずきりというのもなんだが、やはり京都へ来たならばここのくずきりは外せない。つるつると冷たいくずきりをおいしくいただいた。

 その後、道向かいのお茶屋「辻利」をのぞいて見る。ここの喫茶室「都路里」が大人気で、行列ができているのだ。
 ショウケースの中の巨大な抹茶パフェはおいしそうだったが、くずきりを食べたばかりなので、会社のおみやげ用に抹茶クッキーを購入して退散。(あまり甘くなく、しっかり抹茶味のするクッキーは、皆に好評だった)

 季節柄、千枚漬けが出始めなので、近くの「村上重」という漬物屋で千枚漬けを購入。
 夕食は、これまたこの近くの中華のチェーン店「ミンミン」で焼きそばを食べ、その後大阪へ戻った。


11月3日(日)

 今日は朝から「穴子寿司」を食べる。
 昨日、錦小路にある穴子専門店で買ったのだ。美味い・・・

 母が以前から「姫路城」を見たい、と言っていたので姫路に行くことになった。
 JRで乗り換えなしに1時間半弱で到着。近いよな〜としみじみ思いつつ、ふと思い返せば、駅には、伊勢志摩、鳥取、金沢への観光案内やら特急案内の看板が。これらの東京方面からはいまいちアクセスの悪い地方も、大阪からならどこも2時間もあれば着いてしまうのだ…いいなあ。

 姫路城は、駅のどまん前から伸びる大通りの突き当たりにそびえている。徒歩15〜20分くらいだろうか。駅を出れば、もう正面に見えているので、道を聞く必要は全くなし。

 姫路城。城は有名だけど、実は誰の城なのか、全く知らない私であった・・・。
 入場時にもらったパンフレットによると、何回も城主が変わっているらしい・・・。豊臣秀頼の嫁だった千姫(徳川秀忠の娘)の再嫁先でもある。
姫路城
世界遺産 国宝姫路城

 さて、テレビ時代劇「暴れん坊将軍」をご存知だろうか。
 松平健扮する「徳川吉宗」が貧乏旗本の三男坊「徳田新之助」(通称新さん)という仮の姿で江戸の町をうろついていると、毎週かならず悪代官(悪大名)に苦しめられる庶民に出会う。それを救うために番組の最後で将軍としてこっそり(?)悪代官を成敗する勧善懲悪の時代劇なのであるが、このオープニングで、必ずロケ協力地として「国宝 姫路城」と出るのである。
 困ったことに、長年「暴れん坊将軍」を見ていた私の頭には、「姫路城=新さん=将軍」という間違った刷り込みがなされていた。
 なので、城を見た瞬間、「おお、徳川吉宗!」と思い、次の瞬間、にはその間違いに気づいてあわてて自分の頭の中で訂正したのだが、どうにもこうにも、「暴れん坊将軍」のオープニングテーマ曲が頭の中をぐるぐる回ってしまうのであった。やだなあ、もう。

 城は広い。(全部見終わったら2時間近くかかっていた)
 千姫ゆかりの西の丸や、天守閣の中を見学できるので、脱いだ靴を片手に城内を巡った。
 天守閣は6階建て。急勾配の階段をえっちらおっちら登らねばならないが、最上階からは、姫路の町が一望できる。
 城の敷地内には、「播州皿屋敷」で有名なお菊さんの井戸もある。フェンスのすきまからのぞいてみたが、底は見えなかった。(最近では、お菊さんより貞子の方が怖いかしら・・・)

 城を出て、駅へと向かう途中で昼食をとることにした。
 商店街の中にあるこぎれいな店を選んで入ったのだが、どうも料理が出るのが非常に遅い様子。食べないで待っている人ばかりなのだ。
 かといって、じゃあやめます、というわけにもいかなかったので、早く用意できるメニューを聞いてそれにした。(ちなみに、ちらし寿司だった)

 再びJRに乗り、神戸を通過し、大阪へ戻った。駅前で夕食の買い物を済ませ、帰宅した。


11月4日(月)

 今日は父とは別行動。私と母は9時ごろ家を出た。
 京都駅構内のロッカーに荷物を預け、地下鉄乗り場へ。
 今日の第一目的地は「晴明神社」である。

晴明神社
観光客だらけの晴明神社

 今出川駅で降り、徒歩10分くらいで晴明神社に到着。神社の前には、観光バスが横付けされており、「おお、さすが最近の人気スポット!」と思わずバス前面の札をのぞいてしまった私である。ちなみに、このバスは「非公開寺院と晴明神社コース」であった…
 神社自体はこじんまりまとまっており、社以外の建物が新しいので、なんかこう「あっけらかん」とした雰囲気である。こういう言い方をしてファンの方が気分を害されたら申し訳ないのだけど、「神社」というより「観光スポット」って感じ?
 お参りを済ませ、ここへ来たからには「魔除け」を買わねば…とお守り購入。
 一条戻り橋のバス停から、今度は二条城へ向かう。
 修学旅行やら旅行やらで、何度も京都に訪れているのに、基本中の基本であるこの城は、実はいまだ未踏の地なのである。
 城というと、どうも「姫路城」のような城のイメージがあり、二の丸御殿のような一階建てというか平面(?)な城が不思議な気がしてしまう…先入観というのは恐ろしい。
 場内は裸足になるのだが、冷え性な私は、冷えたうぐいす張りの廊下ですっかり足が冷えきり、最後には感覚がなくなってしまったのであった…
 
 広い城内を見学しているうちに、にわかに雨雲が広がってきて、ぽつりぽつりと雨粒が当たりだしたので、バスで京都駅に向かった。
 12時半になっていたので、昼食の店を探す。バスターミナルの地下にもぐったところ、地下はレストラン街になっていたので、比較的すいていたリプトンのティールームに入った。
 ランチセットのオムライスと、コーヒーを頼む。リプトンの店なんだから、紅茶にすればよかったか…とあとで思ったのだが、気づくのが遅かった。
 
 新幹線は新大阪発14時40分発の指定を取っており、これは京都14時56分発になる。昼食が終わったのは1時ごろ、これからどこか観光に…という時間でもないし、じっと新幹線を待つにはもてあまし気味。
 もっと早い新幹線に振り替えようと、みどりの窓口へ行くものの、連休の最終日の午後のせいか、すでに満席。
 仕方ないので、駅ビル内の伊勢丹をのぞくことにした。
 何と、ここの伊勢丹…真ん中が吹き抜けになっていて、エスカレーターが1階から11階まで同方向に延々と続いているのだ!(ふつうは互い違いになってるでしょ?)1階の入口から、建物の奥の方にある11階の窓から青空が見える光景は、なんかとても不思議。
 
 まずは屋上に上って、京都市街のパノラマを堪能。京都タワーよりは低いけど、タダだし(笑)
 適当に売り場をうろつき、ジャイアンツ優勝記念セールのワゴンなどを冷やかしつつ、1階まで降りた。
 そして、荷物をロッカーから出し、新幹線乗り場のところで母と別れ、一人で先に帰宅の途についた。