上高地帝国ホテル

(長野)


 
 夏といえば高原リゾートでの避暑。
 高原リゾートの代名詞といえば、上高地。
 そして、上高地といえば帝国ホテル。(←偏見?)
 個人で行くには上高地は交通の便が悪いし、なかなか予約が取れないと聞いていたので、まさか自分が泊まれる日が来ようとは、想像だにしていなかった。

 が。2001年のある日のこと。
「上高地の帝国ホテルの予約が取れたんだけど、どうする、あんたも一緒に行く?」
との母の言葉に、素直に飛びついた私であった(笑)

 そして7月、父の運転でまずは飛騨高山へ。
 ぷらぷら観光したのち、上高地へ。
 マイカー規制のため、一般観光客は上高地の手前の駐車場に車を預け、バスかタクシーで上高地に入らねばならない。ので、タクシーに乗り換えてホテルへ向かう。

 おお!
 写真で見た、赤い屋根の帝国ホテル!
 中に入ると、宿泊客だけでなく、一般観光客がてんこ盛りの騒々しさ。
 そう、帝国ホテルは観光名所でもあったのだ(笑)

 ベルボーイの案内で部屋に向かう。
 色合いは木の濃い茶色、そしてドアが木製・・・といった素朴な雰囲気。
 室内も落ち着いた色合いの、フツーの部屋であった。

 荷物を置いたあと、散策へ。
 観光客でごった返しているが、それでも美しい景色や冷たい清流などを一応堪能。
 奥の明神池へは明朝、人の少ないうちに向かうことにして、その日はそれでホテルに戻った。

 夕食はフルコース。
 が、全然記憶に残っていない(汗)
 父がマネージャーっぽいお兄さんと世間話を長々としていたのは記憶に残っているのだが・・・世間話というか、上高地帝国ホテルでの勤務について。
 何ヶ月くらいいるのか、とか、どのくらいの頻度で転勤があるのか、とか。
 どうやら、帝国ホテルのホテルマン諸氏にとって、上高地はあまりすすんで手を挙げたい勤務地ではないらしい(笑)

 さて、ツインをトリプルにしてもらったので、私は当然のことながらエキストラベッドである。
 このエキストラベッドと私は、とことん相性が悪かった。
 変な風に身体が沈んでしまうので、早朝、腰痛で目がさめてしまったのである。
「いてて・・・」
 ぼやきながらベランダに出ると、寒いくらいの澄んだ冷たい空気を胸いっぱい吸い込み、おもむろにラジオ体操開始(笑)
 腰を伸ばして、朝の散策に備えたのであった。



明神池(上高地)


 早朝の明神池は・・・神秘的、としか言いようがない。
 さほど深くない池の水は透きとおり、山の姿を鏡のように映していた。
 そして、その水面には白いもやがたゆたって・・・
 本当に神様が降り立ちそうな雰囲気だったのだ。

 


 上高地・・・行ったことのない人に、心の底からおススメしたい。
 ぜひとも清涼な空気の中を歩いて欲しいと思う。
 そして・・・結論。
 泊まるホテルは、特に帝国ホテルにこだわらなくてもいいかもしれない・・・かも。





上高地帝国ホテル 上高地帝国ホテル

〒390-1516
長野県南安曇郡安曇村上高地
TEL 0263-95-2001



(注)住所・電話番号は2002年7月15日時点のものです。
宿泊費ほか、最新のデータについては、ホテルに直接お問い合わせ下さい。