Steigenberger Inselhotel シュタイゲンベルガー・インゼルホテル (ドイツ・コンスタンツ) |
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「Insel(インゼル)」とは「島」を意味する言葉である。 インゼルホテルは、文字通り、ボーデン湖の小島に建つ歴史あるホテルである。 ボーデン湖はドイツ最大の湖で、ドイツ、スイス、オーストリアにまたがっている。 インゼルホテルのあるボーデン湖畔最大の町コンスタンツは、ローマ人が拓き、コンスタンツ公会議(1414〜1418年)が行われた中世に最も栄えた。 スイスと国境を接しているため、第二次世界大戦の戦禍を免れ、中世をしのばせる建物が数多く残されている。 |
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このホテルの最大の特徴は、中庭を囲む美しい回廊ではないかと思う。 もともとこのホテルは、1235年に建てられたドミニコ会修道院の建物を使用しているのである。 回廊の壁は、町の歴史を描いたフレスコ画で彩られている。 この歴史ある建物は、18世紀の末まで修道院として使われていたが、その後はキャラコ工場として使われ、遺産相続の結果、ツェッペリン家へと所有権が移った。 飛行船の発明者として有名なツェッペリン伯爵は、この建で1838年に生まれている。 1874年にホテルとして生まれ変わったのだが、初代支配人は伯爵の弟であった。 |
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客室は白を基調としたシンプルな空間となっている。 一番私が嬉しかったのは、ベッドの快適さである。 通常、ホテルのベッドといえば、きつくピンとシーツと毛布が張られており、渾身の力を込めて(?)ぐいぐい引っ張り出さねばならないのだが、ここは違った。ピンと張られたのりのきいた白いシーツの上には、ふわりと軽い羽根布団がかけられていたのだ。 壁紙からベッドカバーまで可愛らしいファブリックで統一された英国調の部屋も大好きだが、今までにないシンプルさ、使い勝手のよさに「うーんドイツだ」とわけのわからない感動を覚えた私であった… もうひとつ驚いたのは、バスルームのアメニティのシンプルさ。そこには、シャワーキャップとボディ&ヘア兼用のソープのボトルが洗面台の脇にひとつのみ。あまりにも「無駄」がない。 |
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元修道院という建物のせいもあるのか、非常に静謐な空間だったように思う。 光のもれる夜の回廊、朝陽が降り注ぐ湖に面したレストラン、夕陽に赤く染まるボーデン湖、中世が色濃く残るコンスタンツの旧市街… もっともっと年をとってから、ゆっくりと滞在してみたい場所である。 |
Steigenberger Inselhotel
Auf der Insel 1
D-78462 Konstanz
Germany
Tel: +49.7531.1250
Fax: +49.7531.125250
http://www.steigenberger.de